ミレニアル世代のブログ

趣味の美術館巡りや、サブスクなどの新サービス・テクノロジーをミレニアム世代の目線で綴ります。

「新しいものを出してください」問題について、私なりに考えてみた。

日々の販売お疲れ様です。

ニッパチ と言って、
2月と8月はアパレル業界にとって厳しい月です。

2月は
食品はバレンタインで盛り上がりますが、
アパレルの店頭はセールの残り物と
まだ手に取る人が少ないプロパー品。


この時期になると、
“最終値下げ” “最終価格”と言って
もうこれ以上は下がらないという金額まで
冬物アパレルは値引きされています。

それを狙ってくるセール好きのお客様。

値段が安くなればなるほど、
変わったお客様のご来店が多くなります…

「新しいものを出してください」問題

FA(ファッションアドバイザー)のkikiさんが
noteの記事にしていらして、
よくぞこの言葉を使うことの違和感と
アパレル販売の現場の気持ちを言語化してくださった!

とすこしワクワクしました。

私もかなり考えさせられる記事でしたので、
私なりの解釈やお客様に伝えたい真実を
僭越ながら発信させていただきます。

1人でも多くの人の目に留まり、
販売員とお客様どちらにとっても気持ちがよく
本質的なやり取りのある現場となることを
切に願います。

新しいもの とは

アパレル販売員の多くは
この“新しいもの”という言葉に
違和感覚えたことがあるのではないでしょうか。


お客様の言う“新しいもの”

①今目の前にある商品以外のもの
→何か不良箇所があったのか

②店頭に並んでいる服以外のもの
→あなたの手に持つそれも見本ではありません

③まだ誰の手にも触れていないもの
→後で紹介しますが、そんなものほぼありません

申し訳ございません、心の声がダダ漏れでしたね。

①目の前にある商品以外のもの

kikiさんの記事にもありましたが、
服を試着されたり(試着することに問題はもちろんないです)
服を雑に扱うようなお客様
に限って

“新しいもの”を要求します。


あなたが手に持っている
グチャグチャにされたその服だって、
当たり前ですが、他の誰かが
あなたと同じ価格で買っていく商品なのです。


たとえば私が買い物をするならば
「これ着たので、これを頂いていきます」
と伝えて、現品を買います。

②店頭に並んでいる以外のもの

私の経験上、店頭に並んでいる服が1番
状態がいい
です。

店頭に出すにあたり、シワを伸ばしたり
縫製不良がないかがしっかり検品します。

ファスナーの滑りや、ボタンの固さなんかも
しっかりとチェックされています。

③まだ誰の手にも触れていないもの

ストックから出してきた、袋に入っている商品は
まだ誰の手にも触れていないもの

実はこれ、大きな勘違いです。


特に全国に何店舗もあるショップでは
商品移動が行われます。

店舗ごとに売れ筋が異なると、
全国の店舗の在庫を一旦平らにしたり
ときには、消化できそうな店舗に集約したりします。


そうなると、一旦店頭に出していた商品を
袋に詰めなおして他店舗に送ります。


今あなたが
新しいもの・まだ誰にも触られていないもの
だと思っているそれも、
他店舗であなたのようなお客様に
試着されたり雑に扱われたりした商品
かもしれません。

新しいものを要求する理由

何の気なしに言ってみる

新しいものを要求するお客様の周りには、
新しいものを要求する友達やご家族がいます

カルチャーとして、ひとまず言ってみる
みたいな方も大変多いです。

買い物に失敗した経験がある

以前に店頭に出ている商品を買って帰ると
不良だったから
という理由で
新しいものを要求するお客様もいました。


これは、お店側に問題があります。

店頭に出ているものも売り物と言うには
説得力が足りないですね。


かといって、新しいものをお持ちすると
不良品である可能性が減るわけではないですが。

清潔な物が欲しいから

たまに「私だめなんです、人が触ったものは」
というお客様もいらっしゃいます。

お客様の気分が晴れるなら
裏から新しいものをお持ちしますが、
先ほども書いた通り
お客様の思うような“絶対に新しいもの”
というのはないのです。

お客様と販売員の在り方

店頭に並んでいるものは売り物

そうでない場合もありますが、
ほとんどのショップで、これは基本です。

私達販売員も、お客様もそれを忘れずに
服を扱うことが望ましいです。


また「新しいものを出してください」という言葉には、
これを否定するニュアンスが
入っているように思える
ので
販売員は腹が立つんですよね。

“新しいもの”が欲しい理由が欲しい

新しいものを出してほしい理由
お客様から一言いただけると、
納得できます。

理由なく言われてしまうと、堂々巡りに…

真実を伝えていく

アパレル販売の現場には、
お客様が知らなくてもいいこと
お客様に知られてはすこし困ることも
あったりします。

ただ“新しいもの”が新しいものではないことは
知っておいていただきたいです。