【ポーラ美術館コレクション展】展覧会を彩るコレクションを解説!
現在、東京・渋谷のBunkamuraミュージアムで開催中の展覧会『ポーラ美術館コレクション展-甘美なるフランス』
実は、今年の6月末まで富山県立美術館で開催されていました!
富山での開期は終了していますが、非常に見応えのある内容だったことと、渋谷で開催中の展覧会と内容が重複する点があることから、ここに書き残します。
どうぞお付き合いくださいませ。
ポーラ美術館コレクション展
ポーラ美術館
ポーラ美術館は、神奈川県箱根町にあります。
西洋絵画から日本の写真家の作品までを幅広くセンスフルに展示を展開する美術館です。
私はまだ行ったことがないので、一度は行ってみたい美術館のひとつです。
このポーラ美術館所蔵の作品を見ることができる展覧会が、今回紹介する『ポーラ美術館コレクション展』です。
➡️ポーラ美術館
どんな展覧会なのか
19世紀のフランスで栄えた印象派、そしてポスト印象派。富山での展覧会は、その渦中で描かれた西洋の近代美術の展開を体系的に辿ることを目的としたものでした。
時代を映すファッショナブルな女性像や、近代化によって大きく変貌するパリ、そして画家たちが旅先で出会った風景、南フランスなど重要な制作の地…それらを展示を通して巡ることができます。
コレクションを彩る画家
富山での展覧会では、最初のゾーンである展示室4のみ撮影が可能でした。
西洋の名画を写真におさめることができることは非常に貴重です。
モネ
誰もが知るクロード・モネの名画「睡蓮」は200にも及ぶ連作です。その1つに出会うことができました。
また、作品「サン=ラザール駅の線路」では、近代化を象徴するモティーフとして煙や蒸気が素早いタッチで表現されています。
モネは連作を手掛けたと言う点で非常に先駆的でした。
ルノワール
ピエール・オーギュスト・ルノワールの作品「髪飾り」では、18世紀ロココの甘美な女性への憧憬が描かれています。
ルノワールは古典美術を学ぶことで明確な輪郭線と立体表現を身に付けました。
この作品で描かれている服の生地の流れと、女性の口角の上品な上がり方が非常に美しく忘れられません。
シスレー
アルフレッド・シスレーの作品「セーヴルの跨線橋(こせんきょう)」では、近代化するパリ郊外の様子が描かれています。
全体的にピンクがかっているのは、空がそのような色だったのか、彼の心情がこんな色合いだったのか。想像を膨らませて見るのも面白いです。
この作品は、モネの連作「サン=ラザール駅」に影響されたものとれています。
まとめ
ポーラ美術館コレクションの圧巻のラインナップを、また別の環境で楽しむことができました。
あの日あの場所で出会った作品たちと、今度はポーラ美術館で。もしくは世界のどこかで再開できる日を楽しみにしています。