ミレニアル世代のブログ

趣味の美術館巡りや、サブスクなどの新サービス・テクノロジーをミレニアム世代の目線で綴ります。

富山で21/6/22まで開催の展覧会“高橋禎彦 playtime”に行ってきました。

bonjour! ななです。


前回につづき、
富山ガラス美術館で開催中の企画展
“高橋禎彦 playtime” の見どころと
常設展についてもご紹介します。

富山ガラス美術館

ガラス美術館は2015年にオープンしました。

ガラスをテーマに展示を展開する美術館です。

富山ガラス美術館

〒930−0062
富山市西町5番1号

第1,第3水曜、年末年始休

9:30-18:00
※金,土曜は20:00まで

詳しくは、こちらの記事をご覧くださいませ。
ny15i.hateblo.jp

企画展“高橋禎彦 playtime”

高橋禎彦(たかはしよしひこ)さんは、ガラス作家です。

多摩美術大学を卒業後、
そのキャリアをスタートさせました。

代表的なホットワークという手法では
溶けたガラスを扱い制作しています。

高橋禎彦 playtime

2021/3/6(土)-6/22(火)

TOYAMAキラリ内、富山ガラス美術館
展示室3

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さわれないもの

まず、彼の世界観への導入に相応しく
白いテーブルに透明なガラスの作品が並びます。
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私は普段ガラスに触れる時には、
料理に使われるお皿など
規則的かつ機械的に作られたものが多いです。

だからこそ、
この実用性のない不規則にねじれるガラスは
とても新鮮で好奇心を呼び起こされました。
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不規則な丸や不規則なくにゃくにゃのガラスの中に
ちいさな気泡のような点が混じっています。

ガラスの透明感や気泡の粒から
動的なエネルギーをひしひしと感じました。

うまれること

展示室の真ん中には
2020年に制作された“うまれること”が
展示されています。

3×8mほどの広いスペースに
4mくらいの高さがある天井から吊り下げられた
ガラスのかたまりたち。
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ぶどう、氷、おしり、ナマコ
いろんなものに見えてきます。

空洞の球体やぐにゃぐにゃになったものなど
ガラスを通して空間や人を見るとおもしろいです。

また、ガラスの中の空洞には、空気がうつります。
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様々な角度から見てみてほしいです。

置いてきたもの

2019年より高橋さんが力を入れて制作している
置いてきたものシリーズ。

身近な人の死をきっかけに取り組み始めたそうです。
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装飾的な断片が積み重なったようになった表現は、
物を飾り立てる人間の欲望と煩悩への
アイロニーともとれます。

うつわ

素材の特性を活かして作られたうつわたち。

手触りや口当たりなどの感覚を刺激するように
作られており、
螺旋のような模様になっているものが多いです。
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先の作品とは毛色が違い、
華奢で聡明な印象を受けました。

これまで作ってきたもの

作家自身を構築する制作活動の積み重ねも
展示されており、非常に興味深いです。
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私が好きだから目が行くのか
カエルや猫などの動物が登場するのが気になりました。

ガラスの製作に、様々な角度からのインプットが
影響しているのだと感じます。

コレクション展“チェコガラスのレジェンド リベンスキー&ブリフトヴァ、その門下たち”

ガラス美術館所蔵の現代美術作品
幅広く楽しむことができます。

ガラスによる表現は、
透けさせたり透けさせなかったり
横や上への伸びが自由で可能性を感じました。

常設展“ガラス・アート・ガーデン”

こちらは、最上階の6階で展示されています。

写真撮影は可能ですが、
SNS等への投稿は禁止されています。

その目でぜひ確かめてみてください。

まとめ

富山ガラス美術館は、
ガラスというテーマに絞った作品の展開で
マニアックなのかな?と思っていました。

しかし、図書館が併設されていたりと
地元の人から観光客までが行き交う
とてもカジュアルな交流のある場所でした。

ガラスという誰もが触れたことのある物を
アート作品として表現したとき、
これまでとはまた違った視点や美しさを
呼び起こすことができます。

ぜひ行ってみてくださいね。